個人精神療法で行われること

個人精神療法では、１対１の対話により、発達障害者の精神にはたらきかけます。対話を重ね、思考の歪みを修正したり、自尊心の回復を目指します。

悩みや不安を軽減し、認知の修正を行う

患者の話を聞いて、悩みや苦しみを汲み取り、不安やストレスなどの軽減をはかります。自己理解を深め、「白か黒か」の二極思考のような思考の歪みを合理的な思考へと導きます。

失敗のパターンをつかむ

その日、どのような失敗をしたか、「日記」をつけて失敗のパターンを浮かび上がらせます。この「日記療法」で、失敗しないための工夫を医師と一緒に考えていきます。自分の行動を観察することによって、自己理解を深めることにも有効です。失敗のパターンをつかむことで、失敗を未然に防ぎ、自尊感情の回復や治療意欲の促進をはかります。

治療の流れ

例：偏った考え方から失敗をしてしまった場合

・どんな失敗があったのか（状況の確認）
↓
・失敗したときにどんなふうに考えたか（認知の確認）
↓
・合理的な思考への修正