Sponsored Link

発達障害が誤診されやすい精神疾患

数十年ほど前まで、発達障害は子どものみが対象とみなされていました。大人の発達障害に詳しい医師は少ないのが現状です。そのためか、発達障害はそのほかの精神疾患とよく混同されたり、発達障害が原因で併発した精神疾患に誤診されるケースもあります。では、どのような病気とよく間違われるのかをみていきましょう。

統合失調症

統合失調症は、脳内の神経伝達物質が過剰に分泌されることによって起きるとされている精神疾患です。

  • 幻聴や幻視などの幻覚
  • 自我意識の障害(自分が他人に操られていると感じるなど)
  • 妄想(被害妄想など)

のような症状があります。フラッシュバック(突然過去の不快な記憶が蘇る)やうつ状態、被害妄想などがASDやADHDの人と症状が似通っていることもあるため、誤診につながりやすいです。

双極性障害

かつては「躁うつ病」と呼ばれていた精神疾患で、躁状態(気分の異常な高揚)とうつ状態(抑うつ気分や不安感が強くなる)を交互に繰り返すように現れます。躁状態やうつ状態のときに、衝動性や多動性、不注意などが現れることがあるため、ADHDと誤診されることもあります。

強迫症

不安感からくる強迫行動が、発達障害の特性の一つである常同行動と似ているため、誤診されることがあります。

社交不安症

社交場面や注目を浴びる場面を極度に恐れたり、そういった場面に出くわすと心身に異常をきたす精神疾患です。発達障害の方には過去の失敗経験からくる対人恐怖や不安感、緊張感の強い人もおられます。そういった症状が酷似しているため、間違った診断を下されるケースもあります。

心身症(身体化障害)

ストレスなどの精神的な要因から腹痛や頭痛などの身体的な疾患が起こります。発達障害の人は過剰適応(周囲の状況に合わせて自分を必要以上に抑えてしまう)により、通常は起こらない腹痛など、身体に異変を起こすことがあります。

うつ病

活動意欲の低下や抑うつ気分、不眠などを特徴とする精神疾患です。発達障害の人もうつ状態になりやすく、そういった状態がはっきりと前面に現れている場合、うつ病と診断されてしまう場合があります。

心的外傷後ストレス障害(PTSD)

危険を伴う過去の体験がトラウマとなり、不安や不眠、フラッシュバックなどの症状が現れる精神疾患です。ASDの方にも、フラッシュバックが起こるケースがあるため、よく混同されてしまいます。

Sponsored Link

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ