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初診から診断までの経緯

発達障害の最終的な診断までには、さまざまな検査を受ける必要があります。初診から数ヶ月以上かかることも珍しくはありません。ここでは、診断の大まかな流れについて追っていきます。なお、医療機関によって多少異なることもあります。

診断までの流れ

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初診

初診の前に以下のものがあれば、医師に提出しましょう。

  • 母子手帳
  • 成績表(通信簿)
  • 保育園や幼稚園時代の連絡ノートなど

問診の前にADHD、ASDのチェックリストの質問項目に答えます。問診では、性格や心身の状態、生活上でのトラブルなどを聞いてもらい、その際の表情や態度も観察してもらいます。このときに、発達障害の可能性や本人の発達特性についてなどの説明がされます。

生育歴・家族歴

発達障害の診断は、幼少期の行動の特徴から判断します。生育歴を見ることで、幼少期から発達障害の特徴が出ているかどうかを調べます。生い立ちや人間関係、家庭環境など、診断基準と照らしあわせてASDやADHDの疑いがないかを調べます。また、家族や親族の発達障害の有無やその他の精神疾患についても確認します。

初診の生育歴で聞かれることは

生育歴は、発達障害の診断において特に重要な要素になります。

発達段階 調査項目
出生時 出産・分娩時の様子
乳幼児期 発達の異常がなかったか、目につく行動はなかったか、保護者の養育態度など
学童期 成績に偏りがなかったか、生活態度など
成人期 職歴や友人関係、日常でのトラブルなど
社会生活 職歴や職業適性、職場での地位、人間関係、職場や日常生活で困難なことなど
結婚生活 夫婦間のトラブルや生活で困っていることなど

脳波検査

医療機関によっては実施します。てんかんや知覚過敏の有無、ストレス耐性の強弱も分かります。薬剤での治療が可能な機能障害もあります。

知能検査

16歳以上の知能検査では、一般的に「ウェクスラー式成人知能検査(WAIS-Ⅲ)」が用いられます。その人の発達特性の裏付け、確認することができます。

脳疾患の検査

「SPECT」や「MRI」を用いて、脳疾患の可能性がないかを確認します。SPECTは脳の血流をはかる検査で、MRIは脳の断層写真を撮る検査方法です。これらの検査により、脳そのものの器質的欠陥があるかどうかが分かります。医療機関によっては実施しない場合もあります。

総合診断

以上のような検査が全て終わると、いよいよ最終的な診断が下されます。ここからが治療の始まりです。

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